冬に強い株、知ってる?「ウィンターストック」で季節を味方に!

- 冬に需要が高まる主要セクターと注目銘柄の選定ポイント
- 最適な仕込み時期を見極めるための気候予測の活用方法
連日の猛暑で夏真っ盛りにこんな話をするのもなんですが、今回はウィンターストックについてまとめました。(仕込み時はいまかも知れません)
寒くなると、ヒーターや冬物衣料、ゲーム機、そして医薬品などの需要が一気に高まります。
そういった「冬の消費」に連動して株価が動く銘柄群があるのをご存じですか?
それがウィンターストック。
今回は、冬季に強い企業の株について、投資の視点からわかりやすく解説します。
ちなみに、サマーストックなんてのもありますが、今はもう夏真っ盛りなので、アイスもエアコンも株価も、すでにピークです。
しかし、これからやってくるのは冬の消費シーズン。ウィンターストックの仕込みはこれからですので、一緒に見ていきましょう。
🧤 ウィンターストックとは?
あらためて、ウィンターストックとは冬に売上が伸びる商品やサービスを提供する企業の株のことです。
これは、季節性を活かしたテーマ投資の一種で、秋〜冬にかけて株価が上昇しやすい傾向があります。
🏭 主な関連業種・企業
寒い冬は暖房機器や冬物衣料、医薬品などの需要が高まり、期待感から上昇する傾向があります。
次に、主な銘柄をあげています。
分類 | 商品・サービス | 企業例 |
---|---|---|
冬物衣料 | ヒートテック、ダウン | ファーストリテイリング(ユニクロ)、ダイワボウHD(3107) |
医薬品 | インフルエンザ薬、検査キット、マスク | 大日本住友製薬(4506)、中外製薬(4519)、ミズホメディー(4595) |
ウィンタースポーツ | スキー場、スノー用品 | 日本駐車場開発(2353) |
暖房機器 | 石油ファンヒーター、電気ストーブ | ダイニチ工業(5951)、コロナ(5909) |
タイヤ | スタッドレスタイヤ | ブリヂストン |
🎄 クリスマス商戦で注目される銘柄一覧【2025年版】
先に取り上げた銘柄群とは別枠として、クリスマス~年末商戦で上昇が期待できる銘柄もあります。
次に、主な銘柄をあげます。
業種 | 銘柄名 | 注目ポイント |
---|---|---|
ゲーム・玩具 | 任天堂(7974) | Switch 2の発売でクリスマス~年末商戦に期待 |
ゲーム・玩具 | バンダイナムコHD(7832) | ポケモン・ガンダムなど人気IP多数 |
玩具 | タカラトミー(7867) | トミカ・プラレールなど定番商品 |
百貨店 | 三越伊勢丹HD(3099) | ギフト・イベント需要が集中 |
百貨店 | 高島屋(8233) | お歳暮・クリスマス商戦の主力 |
家電量販店 | ビックカメラ(3048) | ゲーム・家電のプレゼント需要 |
菓子・ケーキ | 不二家(2211) | クリスマスケーキの定番 |
飲料 | アサヒグループHD(2502) | 年末年始のパーティー需要 |
株探・みんかぶのクリスマステーマ銘柄一覧(2025年7月時点)
引用元:【クリスマス】関連が株式テーマの銘柄一覧 | 株探
🎮 任天堂は冬の王者?
任天堂も「冬に強い株」の代表格として、毎年注目されています。やはりその理由は、クリスマス商戦です。
特に今年は6月に「Nintendo Switch 2」が発売されたばかりで、クリスマス商戦に向けて期待が高まります。
ただし、2025年7月28日現在、既にかなり上昇してしまっているため、この期待感を市場は既に織り込んでいる可能性があります。
- ホリデーシーズン(10〜12月)に売上の約40%を稼ぐ構造
- 海外市場でもブラックフライデーやクリスマス需要が強く、株価に好影響
🧪 ミズホメディー(4595)の冬季注目ポイント
筆者が個人的にここ数年で利益を出せた個別銘柄としてミズホメディーも取り上げたいと思います。
その主な特徴は以下の通りです。
- インフルエンザや新型コロナウイルスの迅速検査キットを製造・販売
- 冬季は感染症の流行期であり、医療機関・薬局向けの需要が急増
- 2024年冬も検査需要の高まりで業績が伸びた実績あり
- ラニーニャ傾向で寒冬となれば、感染症流行リスクが高まりさらなる追い風に
🌡️ 2025年冬の気候予測(2025年12月〜)
冬に上昇するウィンターストックを狙うといっても、寒冬傾向か、暖冬傾向かによって上昇の期待値が全く違ってきます。
一般的には、寒冬なら暖房・防寒・医薬品の関連銘柄に追い風、暖冬なら生活必需品が安定するといわれています。
したがって、気候予測は重要なファクターとなりますので、2025年12月以降の現時点での気象予測のポイントを以下に列挙します。
- ENSOニュートラル状態が約50%、ラニーニャが約40%の確率で推移(日本気象庁)
- 2026年初頭にかけて弱いラニーニャ状態へ移行する可能性あり(JAMSTEC)
一般に、エルニーニョ現象の場合は暖冬となりやすいとされています。
一方で、ラニーニャ現象の冬は日本付近に寒気が南下しやすく、寒冬・多雪傾向が強まる場合が多いとされています。
とくに、ラニーニャ現象「発生の1年目」の冬は過去の観測で顕著に寒冷化することが報告されています。
ただし、冬の気候は北極振動や大気ブロックなど他の要因とも連動するため、必ずしも寒冬になるとは限りません。
最新の長期予報も併せてチェックすることをおすすめします。
💡 ウィンターストック投資タイミングのポイント
ウィンターストックは、冬が訪れるよりも前に株価が動くのが特徴です。
「冬に売れるから、秋に買われる」
→ つまり、8月〜10月が仕込みどき!
夏場に株価が落ち着いているタイミングに先回りして買うことで、リスクを抑えつつリターンを狙えます。
✨ まとめ:季節を味方にする投資戦略
ウィンターストックは、冬という季節性を活かした投資の入り口としてもおすすめです。
「冬に売れるもの」を意識するだけで、投資の視野がぐっと広がります。
- この戦略は一度理解すれば、毎年同じように活用できる汎用性の高さが最大のメリット
- 年末に向けての消費トレンドや気候予測を先読みし、賢くポートフォリオに取り入れましょう
また、今回のウィンターストックや冒頭でふれたサマーストック以外にも、年間を通して季節性を利用した投資戦略を練っておくととても有用です。
たとえば、キーワードをあげるなら、本決算での増配発表の先取り、配当再投資の需要、セルインメイ、夏枯れ相場などなど、ぜひ参考してみてください。