暴落で買いたい銘柄【KDDI・IHI・オリエンタルコンサルタンツHD・山陰合同銀行】
公明党の連立離脱、トランプ氏の対中関税のダブルパンチを受けて日経平均先物は一時2,400円の下げとなりました。
10/13の12:00現在はお馴染みの?トランプ氏のTACOポストで少し持ち直していますね。
どの程度の下げとなるかは今夜のアメリカ株次第ですが、連休明けの日経市場は下げて始まりそうです。
株式市場が大きく下落すると、多くの投資家が「売り」に走ってしまいます。しかし、長期投資家にとって暴落は“バーゲンセール”のようなもの。
株価が一時的に下がっても、業績や配当が安定している企業であれば、むしろ絶好の仕込み時となります。
今回は、現在の局面において暴落で特に注目したい KDDI・IHI・オリエンタルコンサルタンツHD・山陰合同銀行 の4銘柄を紹介します。
いずれの企業もそれぞれにテーマ性や景気変動耐性、長期保有向き、などの特徴があります。
暴落時の「買い戦略」
暴落時に最も大事なのは「焦らず、計画的に買う」こと。
おすすめは、一括購入ではなくタイミングの分散投資です。
たとえば日経平均が、
といったルールを決めておくことで、感情に左右されず冷静に行動できます。
また、暴落中は文字通りどこまで下げるか分からないので、基本的に現物取引を実施する方が安全です。
ただ、もともとの余力が少ない方は信用取引でのぞむことも有りです。しかしそれは「ここぞ」というタイミングつまり下げ止まりのサインを見届けてからにしたいところです。
その場合、上にも示したように最悪20%級、あるいはそれ以上の下落が来ても耐えられる資金管理とメンタル管理も必須です。
暴落時に狙うべき銘柄の条件とは?
暴落局面で本当に買うべきは、「安定感のある企業」です。そういった企業がショック安の局面で連れ安していると狙い目です。具体的には以下のような条件を持つ銘柄が有力です。
これらを満たす銘柄は、暴落しても「業績が悪化しにくく」「回復も早い」という共通点があります。
さらに今の情勢として政局不安がありますので、誰が総理大臣になっても必要とされる企業という条件を加えます。
暴落で買いたい銘柄
それでは、暴落で買いたい4銘柄を取りあげていきます。
KDDI(9433)―安定配当と通信インフラの守り銘柄

KDDIは、言わずと知れた通信インフラを支える代表的なディフェンシブ銘柄です。
スマホやネット回線の需要は不況でも減らず、安定的なキャッシュフローを生み出します。
直近の株価は軟調で数年来の安値にいます。ここからさらに下がるようであれば最優先に狙いたい銘柄です。
特に注目すべきは連続増配実績。

20年以上にわたって増配を続けており、長期投資家から高い信頼を得ています。
暴落局面では株価が下がっても配当利回りが上昇するため、むしろ“利回り妙味”が増す構造です。長期保有に最適な「守りの株」として、暴落時に買い増す候補の筆頭です。
IHI(7013)―防衛需要で底堅い成長

IHIは、航空エンジンや防衛装備、エネルギープラントなどを手がける重工業の総合メーカー。さらに宇宙分野でもグローバル展開しています。
特に世界情勢や米国との関係から防衛関連予算の拡大が続いています。誰が総理大臣になろうと長期的な受注増が見込まれています。
景気後退局面でも国家プロジェクトや防衛契約は維持されやすく、業績が大きく落ち込みにくいのが特徴です。
なお、防衛関連銘柄としては三菱重工が筆頭ではありますが、PERがかなり高くなっていることもありIHIを選定しました。
また、航空エンジン分野ではメンテナンス契約による安定収益も強みです。
オリエンタルコンサルタンツHD(2498)―インフラ投資の恩恵銘柄

オリエンタルコンサルタンツHDは、インフラ関連のコンサルティングを手がける企業です。道路、橋梁、防災などの設計に強みを持ち、政府の公共投資の流れと連動しています。

不況時にも国のインフラ投資は減りにくいため、受注が安定しやすいのが特徴。
また、同業他社と比べても利益率が高く、財務も健全です。
災害対策やインフラ老朽化への対応需要が長期的に続く中で、暴落時には割安で拾いたい有望株といえます。
また、オリエンタルコンサルタンツHDの最大の注目点として、近年の増配率の高さがあります。

ここ2年は大増配を続けており、その増配率は驚異的です。しかも配当性向はまだ40%台なので無理のない水準です。
8月に増配発表でギャップアップした株価が現在は元の水準に戻ってきています。ここからさらに下がるようであればかなり狙い目でしょう。
山陰合同銀行(8381)―利上げと地銀再編

山陰合同銀行は、島根・鳥取エリアを地盤とする地方銀行です。
地域密着型の融資に加え、近年は証券業務や企業支援などで収益を拡大しています。
地方銀行の中でもチャートが上向きで配当利回りも4.22%と高水準です。やはり業績がよく、近年は増配を繰り返しています。

さらに、地銀再編の流れが加速すれば、同社にも再評価の機運が生まれる可能性があります。
金利上昇局面では利ざや拡大が追い風となり、暴落時には配当利回りが魅力的に見える局面も多いです。
現在は高市氏が首相となる可能性が高い状況で、日銀の利上げ観測は後退しています。
しかし、高市氏を含め全政党が掲げる政策として物価高対策があります。利上げはこの方策とは矛盾しません。また、インフレ下において実質金利が日本ほど低い国は他にはないので、いずれは利上げしていかなければならないことは既定路線と考えられます。
いずれくる利上げに向けて、下がったら買いのスタンスで臨みたい銘柄です。筆者は地銀株を持っていないため、特に注目している銘柄です。
まとめ:暴落は買いチャンス
市場で暴落は避けられません。年に1,2回は10%を超える下げがあることも普通です。しかし、暴落こそ「本当に強い企業」を見極めるチャンスでもあります。
著名な投資家の皆さんも暴落でしっかり買いを入れることの重要性を説いています。

今回取りあげたKDDI・IHI・オリエンタルコンサルタンツHD・山陰合同銀行の4銘柄はいずれも、中長期でみて上昇方向の筋書きの方が強い銘柄です。
こういう銘柄が不当に下がった時こそ、恐れずに淡々と買い増しをしたいものです。
暴落を“チャンス”に変えることが、長期投資で成果を上げる最大のコツです。


