2025年10,11,12月に株式分割される上昇期待の銘柄2選
- 2025年10,11,12月に株式分割を行う銘柄の特徴と選定理由
- 分割後に起こりうる需給バランスの変化と株価上昇シナリオ
- 分割前に押さえるべき5つのステップによる投資判断フレームワーク
まず本記事で取り上げるトーセイの分析結果を提示します。
△で様子見となっていますが、安定性と還元性でポイントが高く、魅力のある銘柄です。ご興味があれば本文をご参照ください。

割安性をはかる安全域などの指標については↓

背景:なぜ株式分割銘柄の上昇チャンスが訪れるのか?
2025年10,11,12月に株式分割を予定する銘柄は現時点で14社ほどです。
これは、東京証券取引所の「最低投資金額を10万円程度に引き下げる要請」を受け、企業側が株式分割で個人投資家の参入を後押しするための動きです。
そして株式分割後は投資ハードルが下がり、新規買い需要が高まることで株価の上昇圧力もかかりやすくなります。
なお、詳しい分割予定銘柄一覧はSBI証券公式ページでチェックしてください。
SBI証券 株式分割情報
株式分割銘柄の上昇は確実?売り需要リスクにも要注意
さて、株式分割は「上昇期待」が膨らむ一方で、分割後の売り需要が株価を押し下げるケースもあります。
特に大型の銘柄ほど、既存株主による部分売却の心理的ハードルが下がるため、上昇と同時に下落圧力も意識した方がよいです。
売りやすくなる投資心理、買い需要、そしてNTT(9432)が下落したときのケーススタディなどは次の記事で記載していますのであわせてご参照ください。

買い需要 vs 売り需要:株式分割銘柄はどちらに引っ張られる?
次に示す買い需要と売り需要を検討することになります。
| 要因 | 内容 | 株価への影響 |
|---|---|---|
| 買い需要 | 「安く買える」と感じて参入する新規投資家 | 上昇圧力 |
| 売り需要 | 「一部だけ売ろう」と思う既存株主の部分売却増加 | 下落圧力 |
このように、株式分割銘柄を選ぶ際は、この需給バランスを見極め、上昇トレンドを捉えることが成功の鍵となります。
分割前にすべきこと:投資判断のための5ステップ
ここまで、単純に「分割後に買いやすくなる」という理由だけでエントリーすると、思わぬリスクを抱える可能性がある点にふれました。
つまり、株式分割前には企業の狙い、配当・優待の変更、そして需給動向などを事前に確認し、冷静かつ戦略的な投資判断を行うことが重要です。
そのため、以下の5ステップに沿って、分割前のチェックポイントを確認することをお勧めします。
| 内容 | チェックポイント |
|---|---|
| 企業の分割目的を確認 | IR資料・定款変更の有無 |
| 最低投資金額を試算 | 分割後に買いやすく、上昇余地のある水準か(10万円前後が目安) |
| 配当・優待の変更を確認 | 継続保有条件や増減配もチェック |
| 需給バランスを予測 | 買い需要 vs 売り需要の潮目を判断 |
| 基準日までに保有検討 | 各月の権利付き最終日も確認 |
注目銘柄3選+分割後の需給バランス予測(株式分割で上昇を狙う銘柄)
ここでは、2025年10,11,12月に株式分割を実施する銘柄の中から、投資家が押さえておきたい3銘柄をピックアップします。
需給バランスの変化が株価に及ぼす影響は銘柄ごとに異なります。
それぞれの銘柄が分割後にどのような需給動向を描くのかを予測し、上昇局面を狙ううえで押さえるべきポイントを確認します。
トーセイ(8923)【1株→2株分割】
本記事の冒頭に分析を掲載しています。
順調に上げてきた株価も最近は調整気味。まだ割高なので週足レベルでさらに下げたあと、再度上昇に転じると予想します。26週移動平均線まで下げることはないとみています。
- 現在株価:3,195円
- 分割日:11/27
- 分割後最低投資金額(予測):約16万円(1,597円×100株)
- 分割目的:流動性向上・投資家層拡大
- テーマ性:投資ファンドのダルトン・インベストメンツの大量保有、業績好調
- 配当:実質変わらず
- 需給予測:買い優勢。株式分割銘柄としても上昇に向け底堅く推移期待

日本ヒューム(5262)【1株→2株分割】
下水道インフラ関連の国策銘柄として注目されている銘柄です。政権は変わりますが、下水道インフラへの資金流入は待ったなしです。
週足ではいいところまで下げているので狙える水準です。分割後も底堅い推移を予想します。
- 現在株価:3,305円
- 分割日:12/29
- 分割後最低投資金額(予測):約16.5万円(1,652円×100株)
- 分割目的:投資単位引き下げ・流動性向上
- テーマ性:下水道インフラ関連
- 配当:実質変わらず
- 需給予測:やや買い優勢。底堅い推移を予想

まとめ:株式分割で上昇期待の銘柄の見極め
株式分割は企業成長戦略と市場心理が交差するイベントです。
株式分割銘柄を選ぶ際は、分割の目的、買い需要と売り需要のバランス、そして分割後の業績・センチメントを総合的に判断することになります。
そして本記事で紹介した5ステップを踏んで権利付き最終日までにポートフォリオを構築し、冷静な売買シナリオを描いて上昇トレンドを捉えたいところです。

