【売却すべき?】含み損の銘柄を公開|投資判断のリアル
- 含み損銘柄「ハードオフ(2674)」の現在の状況と保有理由
- 売却判断に使える投資基準と考え方
- 今後の戦略と判断フレームワーク
含み損の銘柄を公開する理由
今回は筆者の保有銘柄の中で最大の含み損になっている銘柄ハードオフについて取り上げます。
最大といっても、最近の上昇で大騒ぎするほどの損ではなくなって来ていますが😅せっかくなので所感を述べたいと思います。
投資の世界では、成功談がもてはやされがちですが、実際のポートフォリオには「含み損の銘柄」が存在する方もいるはず。
筆者もその例外ではなく、現在保有している含み損銘柄を公開し、売却すべきかどうかの判断軸を簡単に語ります。
「含み損=失敗」ではなく、「含み損=判断力を試される場面」です。
この視点を共有することで、投資判断に少しでも役立てばと思います。
現在保有中の含み損銘柄(2025年8月時点)

上図の右に併記しているように、β値の低い小売業のディフェンシブ銘柄かつ高配当という位置づけで購入しました。
そしてこの時は知らなかったヘムさん流の投資判断ですが、スコア的には可もなく不可もなくというところです。
| 項目 | 基本条件 | 値 | 判定 |
|---|---|---|---|
| PER | ≤12倍 | 10.2 | ○ |
| PBR | ≤1.0倍 | 1.42 | × |
| ROE | ≥8.0% | 13.16 | ○ |
| 配当利回 | ≥3.0% | 4.33 | ○ |
| 配当性向 | ≤40% | 44.3 | × |
| 安全域 | ≥2.0倍 | 1.71 | × |
| 時価総額 | ≤1,000億 | 251 | ○ |
| その他 | 自己資本積み上げ傾向 | 積み上げ傾向 | ○ |

- 購入価格:1,912円(NISA枠)
- 損益:約5.8%の含み損
なお、この記事を書き始めた頃の含み損は10%を超えていましたが、現在は約5.8%まで回復しています。
正直いって騒ぐほどの含み損ではなくなっていますがご容赦ください😅

ちなみに購入は、株価が底を打って上昇反転したように見えた2025/3/27。

ところが、トランプ関税のあおりも受けてその後のチャートは低調となっています。
そして今まさに長期線を上抜けたところであり、底値をうろついている状況にも見えます。ちょうどトレンドラインに押さえつけられているところですね。
また、NISA枠での購入という点は、売却判断において重要な前提です。
つまり非課税メリットを活かすためには、短期的な値動きよりも、中長期での回復と配当成長に期待するスタンスが基本になります。
含み損になった理由と反省点
- 店舗投資によるコスト増が利益を圧迫
- 消費マインドの鈍化や地方店舗の収益性にばらつき
- 成長性は大きくないことは分かっていたが、過大評価していた面はある
反省点:
「安定=株価も安定」との思い込み。そして決算内容が期待を下回ったことで、株価の下押し圧力が強まった。
補足視点:
現在のインフレ環境は中古市場にとってはむしろ追い風と考えています。
つまり、新品価格の上昇により、消費者の節約志向が強まり、ハードオフのような「価格競争力のある中古品提供企業」には需要が流れやすい構造です。
そのため、決算が弱めだったとはいえ、業績がこれ以上大きく悪化する可能性は低いと見ています。
売却すべきか?保有継続か?判断
含み損の銘柄の売却判断ポイント
基本的には購入を決めたときの理由、シナリオが崩れた場合に売却します。
例えば、
- 強力なライバルの出現により事業モデルに構造的な不安が現れた
- 配当政策に変更があった(減配の可能性が高まった)
- 優待を廃止した
- 他に超有望な銘柄が現れ、機会損失になる
などが検討すべき理由となります。
たとえ、短期的な業績の落ち込みがあったとしても、中長期的には回復が見込めたり、配当が安定していれば基本は保有継続の選択です。
一方で、何が何でもガチホ!ということではなく、資金が少ない場合には他銘柄に資金を移すことで機会損失を防ぐ、というのも重要な戦略です。
特に現在のように日本株全体が大きく上昇している局面では、素直に上昇銘柄に乗る方が短期のパフォーマンスは大きく違ってきます。
含み損の銘柄:ハードオフの判断
筆者は売却せずホールド継続と判断しました。
その理由は以下のポイントです。
- 決算は弱めだが、急激な業績悪化ではない
- 財務体質は健全で、増配の可能性も残されている
- インフレ時代に中古市場という安定した事業モデルを持つ
- 購入を決めたポイントである、β値の低いディフェンシブ銘柄という側面は何も変わらない
- NISA枠の非課税メリットを活かし、中長期視点で保有
また、売却判断は「損益」だけでなく、「事業の将来性」「資金の使い方」「制度の活用度」など、複数の軸で冷静に行うべきです。
なお、含み損はいったん横に置いて、今の価格からでも新規で買いたいかどうか?も重要な視点です。この点でも、いまの価格なら買いを入れてもよい水準だと考えてホールドです。
含み損の銘柄:今後の戦略とアクションプラン
- 配当狙いで保有継続。ナンピンはせず、業績推移を見守る
- 店舗投資の回収効率や中古市場の成長性を定期的にチェック
- 含み損が長期化する場合は、他銘柄との比較で再判断
- 次回決算では、既存店売上と配当方針に注目
なお、今後は「売却判断チェックリスト」や「他銘柄との比較表」を作成し、より客観的な判断材料を蓄積していければと考えています。
含み損の銘柄の売却判断軸:まとめに代えて
あなたなら含み損銘柄、どう判断しますか?
「含み損と向き合うこと」は、投資家としての成長に直結します。
判断に迷う局面こそが投資力を鍛えるチャンス。
この視点が、次の一手に少しでも役立てば嬉しいです。

