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今週のピックアップ銘柄

【今週のピックアップ銘柄】クリヤマHDー2025年9月3週ー

今週のピックアップ銘柄クリヤマHD
けいちょ

12期連続増配+PBR1倍割れ+配当性向30%+優待あり、キャッシュリッチな割安小型で注目クリヤマHD

本記事で使用するピックアップ銘柄の株価指標は2025/9/17時点の値です

今週のピックアップ銘柄:クリヤマHD(3355)

クリヤマHDはグローバルに展開する産業資材メーカー・商社です。

以下はクリヤマHDの事業の一例です。

クリヤマHDの北米事業
引用元:北米・中米事業|事業案内|クリヤマホールディングス株式会社

北米・欧州向けのゴム・合成樹脂製品(産業用ホース、特定分野向けホース)を中心に、産業資材(量産機械用・プラント用)の卸売を営む企業です。

クリヤマHDの事業
引用元:事業案内|クリヤマホールディングス株式会社

その他、建設資材(ゴム樹脂部材・景観資材)、商業・スポーツ施設資材の商業・スポーツ施設資材、床材の卸売なども扱っています。

クリヤマHDのセグメント

セグメント構成は北米が55.5%、アジアが33.8%でおよそ90%を占めています。

そして、クリヤマHDはM&Aによる成長戦略を描いています。2025年には自動車用ホースメーカーの株式会社ミトヨを買収。グローバルでのさらなる競争力の強化を目指すとのことです。

クリヤマHDの注目点

それではクリヤマHDに注目点について見ていきます。

環境対応型の技術力に定評

クリヤマHDは世界初の尿素水品質センサーを開発するなど、環境規制対応のニッチな分野での技術開発に強みがあります。

なお、尿素水品質センサーは建機や大型ディーゼル車などの排ガス規制に対応するための部品です。

欧州などでのディーゼル車の排ガス規制に対応するための部品として強いニーズがあります。

このようにクリヤマHDは大型車や建機、農機の部品がメインではあるため、シクリカル寄りの銘柄となります。その一方で消防用ホース、飲料用ホース、床材など、生活インフラに関係する部品も多く扱っています。

そのため、景気に左右されないニーズもあると考えられます。これは一定の安心感があります。

PER8.7倍, PBR0.69倍で割安

クリヤマHDのPERは8.7倍で過去5年レンジで中央、2年レンジで最高付近です。しかし東証平均水準よりかなり低く割安放置の典型といえそうです。

クリヤマHDのPER推移
引用元:マネックス証券、銘柄スカウター

そしてPBRは0.69倍、過去2年レンジでは最も高く、過去5年レンジで中央付近です。それでも1倍を大きく割る水準で割安です。

クリヤマHDのPBR推移
引用元:マネックス証券、銘柄スカウター

クリヤマHDの配当利回り

そして配当利回りは過去比較でおよそ平均的な値3.5%になっています。直近の株価上昇で利回りの妙味は少し下がっています。

クリヤマHDの配当利回り推移
引用元:マネックス証券、銘柄スカウター

株価は日経平均同様に堅調な推移をしており、安値圏とは言えませんので注意してください。

クリヤマHDの株主還元と業績

クリヤマHDの配当政策は配当性向30%、DOE3.0を掲げています。累進配当こそ謳っていませんが、安定的かつ継続的な配当を重視しています。

配当について|株主について|IR情報|クリヤマホールディングス株式会社

年間1株配当は56円、12期連続増配中で非常にきれいな右肩上がりです。特に近年の増配幅が大きいです。また、減配がなく、実績だけでいえば累進配当に近いといってもよいでしょう。

クリヤマHDの配当推移
引用元:マネックス証券、銘柄スカウター

さらにクリヤマHDは配当性向が30%と低く設定されています。増配余力がかなりあります。今後の継続的な増配の確度はかなり高いと考えています。

そしてクリヤマHDには200株で1,000円相当のQUOカード優待もあります。さらに継続保有で強化されるのが嬉しいポイントです。

クリヤマHDの優待
引用元:株主優待について|IR情報|クリヤマホールディングス株式会社

通期業績推移は多少のがたつきはあれど右肩上がりに成長しています。また、財務面は自己資本比率60%以上、さらに自己資本は積み上げ傾向、負債は減少傾向です。流動資産が多くキャッシュリッチな企業です。

クリヤマHDの通期業績推移
クリヤマHDの総資産

クリヤマHDは、継続的な増配による中長期の利回り向上と株価上昇の両取りを狙いたい方に向いていると思います。

✅今週のピックアップ銘柄:クリヤマHDまとめ

クリヤマHDは時価総額350億円、PBR0.7倍以下の小型割安株です。

そして上場から減配なしで12期連続増配中。流動資産が多いキャッシュリッチ企業で配当性向30%と増配余力大。優待もあり。

M&Aを一つの成長戦略としており、ニッチ分野での競争力も生かしたグローバルな成長に期待できます。

売上セグメントでは北米事業が大きな比率を占めています。このため、アメリカの景気後退が現実になると株価も軟調になる可能性があります。しかし、冒頭にてふれた通り生活インフラ資材も扱っているため一定の安心感もあるといえるでしょう。

筆者はまだ保有していませんが、優先的に購入したいと考えている銘柄の筆頭です。

なお、年末年始にかけて日経平均には比較的大きな調整局面が訪れると予想しているので、2026年のNISA枠で200株まで購入したいと考えています。

以降は市場概況です。


市場概況:じわ上げ継続で底堅い動き

ここでは、主要な指標を見ながら今週を振り返りつつ、次週での立ち回り方、戦略を考えたいと思います。

🔢 主要指標(2025年9月19日時点)

日経平均 & TOPIX

十字線を連発したスタートで迷いが見られながらも堅調さは維持。週末は日銀ETF売却のサプライズ報道で大きく下がるも、結局は買い戻されて5日線をキープ。46,000円台をも視野に⁉

日経平均リアルタイム

なお、日銀のETF売却については既に多くの方が取り上げているので詳細にふれません。

全てを売却するのに100年以上もかかるという規模のこま切れの売り出しですので、市場への影響は限定的(そうなるようにした)という見方が大勢です。

だからこそ買い戻されたということでしょう。

日経平均チャート

日経平均PERの推移

毎週しつこく書いてますが、過去のPER推移からみた日経平均のPERレンジは総悲観で12倍、総楽観で16倍。

今週も上昇した日経平均のPERは異次元の18倍を維持。

想定レンジを大きく超えた動きになっています。

日経平均PERの水準が切り上がる歴史的な光景を目の当たりにしている」と述べる投資家も一定数おられますが、そうだとしても警戒が必要な水準であると考えます。

PER切り上げについては、アベノミクス終了後に日本が本格的なインフレ社会に突入したということが一つの論拠です。この確認も春の賃上げの動向次第と言えます。

なお、下の図の薄い緑のレンジがPER14~16倍となりますが、このレンジを大幅に上回っています。

日経平均PER推移
日経平均PER

バリュエーション面では過去に類を見ないほど割高であることを十分意識したうえで取引に臨みましょう。

これは来期のEPSの成長を先取りした株価上昇であることも毎週ふれています。

そして似たようなPERの推移はアベノミクスのときにも見られ、このときは本決算発表で日経平均EPSが上昇して一気に適正PERレンジに戻ったことがあります。

今回もそうなることは期待しつつも、引き続き来期に向けてEPSの動向には注意しましょう。

今の価格帯だと下図の赤いセルにいますので、EPSが10%成長すればPER16倍台に戻れます。

日経平均のPERとEPSの関係

10%成長の場合でもPER14.5倍なら39,747円なので、年末にかけて下がったとしたら大体その辺りが下値になるようにも思います。

騰落レシオ

騰落レシオ

今週は上昇こそしたものの、上がったのは一部の半導体などの出遅れ銘柄が主でした。そのため騰落レシオの過熱感は和らいでいます。

ただ、本格的なエントリーはさらに下げてからと考えています。

ちなみに、筆者は「25日の騰落レシオが90を下回る水準で買う」、という単純なルールだけでもかなり勝率が上がると考えています。

いまだ上昇の度が過ぎるので新規の買いは控えますが、上昇し続ける限りはいま持っている現物を大事にガチホで利益を伸ばす戦略でよいと考えます。このタイミングでは信用買いで欲張ることはしません

空売り比率

空売り比率

そして空売り比率は40倍を切る推移が継続。週末の上昇で40倍が近づいてはいるものの、基本的には買い方優勢です。

投資主体別 売買状況

投資主体別売買状況

先週は海外勢が売りに転じています。個人も売っていますが、証券自己が大きく買っていて上昇を後押し。

やはり事業法人による自社株買いは継続的に続いており、下支えになっています。

市場概況まとめ

注目点

日経平均のPERは過去レンジ(12〜16倍)の上限を超えている。このままEPSの伸びが伴わないまま株価が上昇すると、PERが16倍を超える危険な兆候となる。

つまり現在の株価水準は「かなり割高」と評価されるが、今後の企業収益の伸びが伴うかどうかが最大の焦点


図表などは世界の株価と日経平均先物 リアルタイム チャート及びマネックス証券の銘柄スカウターを引用しています。

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けいちょ
けいちょ
駆け出しブロガー
株式投資、暗号資産投資、脱毛などの美容やエンタメが趣味。
3年で金融資産2000万円に到達。
資産形成はまだまだ道半ばなので、皆さんと一緒に勉強しながら有益な情報発信に努めます!
ブログとFXを勉強中。

・株式投資は日本高配当株
・暗号資産はBTC, XRP
・脱毛はメンズエミナルで医療レーザー脱毛、メンズTBCでニードル脱毛を経験。

脱毛でなぜ2つ通うのか、体験はどうだったかなども記事にしていきます。

その他にも幅広いジャンルの最新情報を皆様にお届けすべく、日々奮闘中です。

大阪生まれ大阪育ち。現在は兵庫県在住のサラリーマン、二児の父。
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