【2026年3月】権利落ち後に狙う高配当株2選|ROE改善余地で選ぶ長期投資戦略
3月は日本株市場において、1年の中でも特に重要なタイミングです。なぜなら、多くの企業が期末配当の権利確定日を迎える「配当シーズンの本番」だからです。2026年も例外ではなく、3月末に向けて多くの高配当株に資金が集まりました。
しかし、ここで多くの個人投資家が誤解しがちなのが、「配当をもらうためには権利付き最終日までに買わなければならない」という考え方です。
確かに配当を受け取るためにはその日までに保有する必要がありますが、投資という観点で見ると、それが最適なタイミングとは限りません。
「権利落ち後こそが、優良株を仕込む絶好のタイミングになる」という点を本記事では解説していきます。
とはいえ既に4月も半ばに差し掛かっているため権利落ち狙いとしては少し遅いです。そこは3月に限定しない話、として見ていただければと思います。
権利落ち後に株価が下がる理由と投資チャンス
配当の権利が確定した直後、市場では一定数の投資家が株を売却します。これは、配当だけを目的に短期で保有していた投資家が利益確定を行うためです。その結果、需給が崩れ、株価は自然と下落しやすくなります。
過去の例として、トヨタ自動車のような大型株でも、配当権利確定後に株価が調整する動きが見られます。これは市場全体で起きやすい現象です。
ここで重要なのは、「配当をもらうために高値で買う」のではなく、「権利落ちで下がった優良株を、割安に仕込む」という発想です。
この戦略を取ることで、配当だけでなく、将来的な値上がり益も狙うことが可能になります。
銘柄選びの核心は「ROE(自己資本利益率)」
権利落ち後に狙う銘柄として重要なのが、ROE(自己資本利益率)です。これは、企業が株主から預かった資本を使ってどれだけ効率よく利益を生み出しているかを示す指標です。
一般的にはROEが10%以上であれば優秀とされますが、日本企業全体ではまだ4割程度しか達していません。つまり、多くの企業に改善余地が残されているということです。
ROEは以下の2つの方法で改善されます。
近年は株主還元の強化が進んでおり、ROEの改善は株価上昇の大きな要因となっています。
そのため本記事では、「ROEの改善余地がある高配当株」に焦点を当てて解説します。
権利落ち後に狙う高配当株2選
東京海上ホールディングス(8766)
現在、日本株の中でも特に注目を集めているのが東京海上ホールディングスです。その背景には、バークシャー・ハサウェイによる投資があります。
過去に商社株へ投資した際も株価が大きく上昇したため、今回も同様の期待が市場に広がっています。その結果、株価は短期間で30%以上上昇しました。
ただし、この上昇は短期的な過熱感を伴っています。企業自体は海外M&Aによる成長や円安の恩恵を受ける優良企業であり、ROE改善も進んでいますが、今すぐ飛びつくのは慎重になるべき局面です。
権利落ち後の調整局面を待つことが、長期投資では有効な戦略です。
KDDI(9433)
KDDIは通信株の中でも安定性の高い銘柄です。通信業界は景気の影響を受けにくく、現在のような不透明な相場環境では特に強さを発揮します。
通信大手の中では、ソフトバンクはROEが高い一方で伸び余地が限られ、NTTは海外事業リスクがあります。その中でKDDIはバランスの取れた位置にあります。
国内事業を中心に、金融やポイント経済圏など新たな収益源の拡大にも積極的で、安定しながらも成長が期待できる点が魅力です。
配当利回りは3%前後と控えめですが、長期の増配実績は非常に信頼性が高く、長期投資に適しています。
権利落ち後は新規というより、既存保有者の買い増しタイミングとして活用するのが有効です。
まとめ|権利落ち後を制する者がリターンを制す
3月の配当シーズンでは、多くの投資家が配当取得に意識を集中させます。しかし、本当に重要なのはその後の動きです。
権利落ちによる下落は一見ネガティブですが、長期投資家にとってはむしろチャンスです。
これらを冷静に拾うことで、将来的なリターンは大きく変わります。
現在は地政学リスクや景気不透明感が強く、相場が不安定になりやすい環境です。だからこそ重要なのは、
「下がった時に買う準備ができているか」
という点です。
権利落ち後のタイミングを活用し、長期的に資産を増やしていきましょう。

