米国株の今後は?注目すべき5つのポイント|S&P500・ゴールド・金利・雇用統計
2026年前半の米国株市場は、イラン情勢やAI関連株の急落、FRBの金融政策など、さまざまな材料に揺さぶられました。しかし、S&P500は高値圏を維持し、NYダウは史上最高値を更新するなど、一見すると強気相場が続いているようにも見えます。
一方で、その裏側ではNASDAQ100の調整やゴールドの急落、セクターローテーションの進行など、これまでとは異なる動きも目立ち始めています。
さらに、雇用統計やインフレ指標を詳しく見ると、ヘッドラインだけでは分からない市場の変化も見えてきます。
この記事では、現在の米国株市場の状況を整理するとともに、2026年後半に投資家が注目すべきポイントについて詳しく解説します。
S&P500は高値圏を維持しているが、本格回復とは言い切れない
まず確認しておきたいのがS&P500の値動きです。
6月2日に史上最高値となる約7,609ポイントを付けたあと、一時は約4.5%下落し、7,200ポイント付近まで調整しました。
しかし、その後は反発し、週末時点では7,483ポイントまで回復しています。
チャートを見ると、50日移動平均線付近で2度下げ止まっており、テクニカル的には一定のサポートが機能していることが分かります。
ただし、「高値近辺まで戻ったから安心」と判断するのは少し早いでしょう。
現在の相場は依然として不安定であり、上昇トレンドへ完全に復帰したとは言えない状況です。
恐怖指数は急低下、市場心理は大きく改善
投資家心理を示すVIX(恐怖指数)は16付近まで低下しました。
これはイラン情勢が悪化する以前の水準まで戻ってきたことを意味します。
恐怖指数が下がるということは、
という状況です。
市場心理だけを見ると、株式市場にとっては追い風になっています。
原油価格の急落が株式市場を支えている
今回、市場心理が改善した最大の要因の一つが原油価格です。
イラン情勢が緊迫した際には、一時120ドルを超える場面もありました。
しかし現在は68ドル台まで下落しています。
ホルムズ海峡封鎖などのニュースは残っているものの、市場は供給不安を徐々に織り込み終えつつある状況です。
原油価格の下落は、
- インフレ圧力の低下
- 企業コストの改善
- 消費者負担の軽減
につながるため、株式市場にはプラス材料となります。
実際、2022年のロシア・ウクライナ戦争でも、戦争開始直後は原油価格が急騰しましたが、その後は落ち着きを取り戻しました。
今回も同じような流れになる可能性があります。
それでもNASDAQ100は弱いまま
S&P500が回復している一方で、NASDAQ100は依然として力強さを欠いています。
その理由は、指数を支えてきた大型ハイテク株にあります。
特に半導体関連が大きく売られました。
例えば、
などが大幅安となり、NASDAQ全体の重しとなっています。
AIブームをけん引してきた銘柄が利益確定売りの対象となったことで、指数全体が弱含んでいるのです。
つまり現在は、
S&P500は底堅いものの、AI関連株だけを見ると調整局面
という構図になっています。
NYダウは史上最高値を更新
一方で最も強い動きを見せているのがNYダウです。
ついに52,900ドル台まで上昇し、史上最高値を更新しました。
この上昇を支えたのは、
といった大型優良株です。
NYダウは株価平均型指数であるため、時価総額ではなく株価の高い銘柄ほど指数への影響が大きくなります。
Appleが大きく上昇したことで、指数全体を押し上げる形となりました。
MAG7は市場を引っ張る存在ではなくなった
これまで米国株市場を支えてきたのは、
いわゆる「マグニフィセント・セブン(MAG7)」でした。
しかし現在は状況が変わっています。
200日移動平均線付近から反発しているものの、まだ50日移動平均線付近まで戻した程度です。
以前のように市場をけん引する力は弱まり、むしろ指数の重荷となる場面も増えています。
「AI関連だけ買えば勝てる」
そんな相場ではなくなりつつあることを示しています。
ソフトウェア株には資金が戻り始めている
興味深いのは、AIによって「破壊される側」と考えられていたソフトウェア企業に買い戻しが入っていることです。
例えば、
などが上昇しています。
これは単なる個別材料ではなく、市場全体の資金移動、つまりセクターローテーションが起きている可能性を示しています。
これまで半導体一極集中だった資金が、ソフトウェアや他業種へ分散し始めているのです。
セクターローテーションが鮮明になってきた
ここ数週間で最も強かったセクターはヘルスケアでした。
これまで出遅れていたセクターが、一気に買われています。
さらに、
- 金融
- 不動産
なども堅調です。
一方で下落しているのは、
- テクノロジー
- エネルギー
- 素材
- コミュニケーションサービス
となっています。
特にテクノロジーは大きく売られ、エネルギーは原油価格下落の影響を受けています。
つまり現在の市場は、
「株式市場全体が弱い」のではなく、
資金がAI関連から景気敏感株やディフェンシブ銘柄へ移動している
という見方が適切でしょう。
今見えてきた市場の変化
ここまでを見ると、市場には次のような変化が起きています。
表面的には強い相場に見えますが、その中身は以前とは大きく異なります。
指数だけを見ていると見落としがちな変化が、着実に進んでいると言えるでしょう。
ゴールドが30%下落、それでも米国株は大丈夫なのか
現在の市場で最も投資家を悩ませているテーマの一つが、ゴールドの急落です。
本来、ゴールドは「安全資産」と呼ばれ、地政学リスクが高まる局面やインフレ懸念が強まる場面では買われやすい資産です。
しかし今回はその常識とは異なる動きが起きています。
年初には5,500ドル近くまで上昇していたゴールド価格は、その後急落し、一時は30%近い下落となりました。現在は4,100ドル付近まで戻しているものの、200日移動平均線を下回る状況が続いています。
戦争リスクが残り、インフレも依然としてFRBの目標を上回っているにもかかわらず、安全資産であるゴールドが売られていることは、多くの投資家にとって違和感のある状況と言えるでしょう。
この背景には、金利上昇やドルの動向、さらには市場全体の資金の流れが大きく影響しています。
ゴールドだけを見て判断するのではなく、市場全体の資金循環の中で考えることが重要です。
ビットコインも弱気相場が継続
ゴールドだけではありません。
「デジタルゴールド」と呼ばれるビットコインも依然として厳しい状況が続いています。
現在は6万1,000ドル前後まで反発しているものの、チャートを見ると200日移動平均線が最も上に位置し、その下に100日、50日移動平均線が並ぶ典型的な下降トレンドとなっています。
昨年10月の高値から見ると、およそ半値近くまで下落しており、長期的にはまだ調整局面から抜け出したとは言えません。
もちろんビットコインには4年サイクルという特徴があります。
過去の値動きを振り返ると、半減期後には一度大きな調整を経て再び上昇するケースが多く見られました。
今回も同様のパターンになるのであれば、9月から10月頃までは慎重に様子を見る局面が続く可能性があります。
短期的な反発だけで強気に転じるのではなく、中長期のサイクルを意識した投資判断が求められるでしょう。
長期金利は再び4.5%へ上昇
株式市場に最も大きな影響を与えているのが、アメリカの長期金利です。
一時は4%を割り込む可能性も意識されましたが、その水準が強いサポートラインとなり、現在は4.5%付近まで戻っています。
長期金利が高止まりする背景には、FRBの金融政策があります。
6月のFOMCで公表された政策金利見通し(SEP)では、年末時点でも高い政策金利が維持される見通しが示され、市場では依然として追加利上げの可能性が意識されています。
長期金利の上昇は企業の資金調達コストを押し上げるだけでなく、株式の現在価値を低下させるため、特に成長株には逆風となります。
そのため、S&P500が高値圏にある一方で、ハイテク株中心のNASDAQ100が弱い動きを続けている背景には、この金利上昇も大きく影響しています。
VIXだけでは見えない「本当の市場心理」
恐怖指数(VIX)は16付近まで低下しており、一見すると市場は落ち着きを取り戻しているように見えます。
しかし、それだけで安心するのは危険です。
複数のオプション市場や株価トレンドを組み合わせた別のリスク指標では、現在も「恐怖」水準が続いています。
つまり、市場参加者は表面的には落ち着いているように見えても、実際には依然として慎重姿勢を崩していないということです。
さらに、米国個人投資家協会(AAII)の強気・弱気調査でも、弱気派が強気派を上回る状況が続いています。
これは投資家心理が完全には改善していないことを示しています。
市場は上昇していても、多くの投資家は「まだ安心できない」と考えているのです。
雇用統計は本当に強かったのか
今週発表された米国の雇用統計は、一見すると悪くない内容でした。
非農業部門雇用者数は市場予想を下回ったものの、プラスを維持しました。
失業率も4.2%まで低下し、FRBが目指す完全雇用に近い水準となっています。
この数字だけを見ると、「米国経済は依然として堅調」と判断したくなるかもしれません。
しかし、数字の中身を詳しく見ると違った景色が見えてきます。
労働参加率の低下が見逃せない
今回、最も注目すべきポイントは労働参加率です。
労働参加率とは、働く意思を持って実際に労働市場へ参加している人の割合を示す指標です。
この数値が61.5%まで低下しました。
さらに、雇用人口比率も59%まで低下しています。
つまり、
「仕事は探していないが、本当は働きたい」
という潜在的な労働力が増えていることになります。
失業率は「仕事を探している人」のみを対象に計算されます。
そのため、仕事探しを諦めた人は失業率には反映されません。
結果として、
という現象が起こります。
今回の雇用統計は、まさにその可能性を示唆する内容でした。
市場は利上げ観測をやや後退させた
雇用統計を受け、市場では利上げ観測が若干後退しました。
ただし、「利上げがなくなった」というわけではありません。
現時点では7月・9月は政策金利据え置きの可能性が高まっていますが、10月以降については追加利上げの可能性が依然として残されています。
FRB自身も、6月のSEPで示した年内2回の利上げ見通しを大きく変更していません。
つまり、
市場は利上げを完全に否定しているわけではなく、「少し先送りされる可能性が高まった」と考えている程度です。
そのため、今後発表されるインフレ指標や雇用関連データ次第では、再び利上げ観測が強まる可能性も十分にあります。
ドル安が進み、ドル円は161円台へ
利上げ観測がやや後退したことで、ドル指数(DXY)は100付近まで下落しました。
ドルが弱くなると、ドル円も円高方向へ動きます。
実際、ドル円は161円台まで円高が進みました。
とはいえ、160円を超える水準は依然として歴史的には円安です。
今回の円高は、日本円が買われたというよりも、アメリカの金利見通しがやや変化したことによるドル安の影響が大きいと言えるでしょう。
したがって、今後FRBが再び利上げ姿勢を強めれば、ドル円は再度円安方向へ動く可能性も十分に考えられます。
ここまでのポイント
ここまでの市場環境を整理すると、次のようになります。
S&P500のPERは下がった。それでも安心とは言えない理由
ここまで市場の現状を見てきましたが、2026年後半の相場を考えるうえで最も重要なのが「現在の株価は本当に割安なのか」という点です。
その判断材料として、多くの投資家が注目しているのが**PER(株価収益率)**です。
PERとは、企業の利益に対して株価が何倍まで買われているかを示す指標で、株価の割高・割安を判断する代表的な尺度です。
年初以降、AI関連株の調整やイラン情勢の悪化を受けて株価が下落したことで、S&P500の予想PERも約17%低下しました。
一見すると、「株価が調整したのだから、以前より割安になった」と考えたくなります。
しかし、それだけで強気になるのは危険です。
なぜなら、PERが低下した理由が「企業利益の成長」ではなく、「株価の下落」によるものであれば、本質的な改善とは言えないからです。
過去の暴落と比較すると、今回の調整はまだ浅い
過去の金融危機や景気後退局面では、PERは現在よりも大きく低下してきました。
リーマンショックやITバブル崩壊、コロナショックなどでは、投資家心理が急速に悪化し、PERも大きく切り下がっています。
それと比較すると、今回の17%程度の低下は決して大きな調整ではありません。
つまり、
現在の株価調整は、歴史的に見ればまだ「軽い調整」の範囲に収まっているとも考えられます。
もちろん、過去と全く同じ動きになるとは限りません。
しかし、「PERが下がった=底打ち」と短絡的に判断するのは避けたほうがよいでしょう。
本当に重要なのはPERではなくEPS
株価を長期的に押し上げる最大の要因は、企業利益の成長です。
そのため、PER以上に重要なのが**EPS(1株当たり利益)**です。
仮に株価が変わらなくても、企業利益が増えればPERは自然と低下します。
つまり、
利益成長によってPERが改善することが、最も健全な株価上昇と言えます。
実際、現在の市場予想では、2026年に向けてS&P500採用企業の利益は引き続き増加すると見込まれています。
昨年末時点と比較しても、来年の予想EPSは大きく引き上げられており、市場は企業業績の回復を織り込んでいます。
この予想どおり利益が伸びれば、現在の株価水準は決して極端な割高ではありません。
しかし、裏を返せば、この利益成長が実現しなければ、株価は再び大きな調整を余儀なくされる可能性があります。
だからこそ、今後始まる企業決算シーズンでは、売上高や利益だけでなく、企業が示す業績見通しにも注目する必要があります。
インフレ第2波は本当に来るのか
もう一つ、市場が強く警戒しているのがインフレの再燃です。
現在、多くの投資家が1970年代のオイルショック後と現在の状況を比較しています。
1970年代には、一度落ち着いたインフレ率が再び急上昇し、「第二波」と呼ばれるインフレが発生しました。
今回も同じことが起こるのではないかという懸念が市場にはあります。
実際、コロナ禍後のインフレ率は一時9%を超え、その後は低下したものの、再び上昇する兆しも見え始めています。
もし1970年代と同じような展開になれば、FRBは利下げどころか、追加利上げを余儀なくされるでしょう。
そうなれば、株式市場には大きな逆風となります。
PCEだけを見ると確かにインフレは高い
FRBが最も重視している物価指標がPCE(個人消費支出物価指数)です。
5月のPCEでは、
- 総合PCE:前年同月比4.1%
- コアPCE:前年同月比3.4%
となり、依然としてFRBの目標である2%を大きく上回っています。
数字だけを見ると、「インフレが再び加速している」と考えてしまいがちです。
しかし、ここで重要なのは数字の中身です。
金融サービスが物価を押し上げた特殊要因
今回のPCE上昇で最も寄与したのは金融サービスでした。
金融サービス価格は前月比で大きく上昇しています。
しかし、この背景には株式市場の上昇があります。
5月はS&P500が約3%上昇し、NASDAQは10%を超える上昇となりました。
株価が上昇すれば、
- 資産運用手数料
- 投資信託関連費用
- 金融サービス収益
なども増えやすくなります。
つまり、今回のPCE上昇は、「生活必需品が急激に値上がりした」というよりも、金融市場の活況が反映された面が大きいという見方もできます。
ヘッドラインだけを見ると「インフレ再燃」と感じますが、その中身まで確認すると、必ずしも悲観一色ではありません。
トリム平均PCEは落ち着きを見せている
さらに参考になるのが「トリム平均PCE」です。
これは極端に価格変動の大きい項目を除外し、物価の基調を測る指標です。
こちらを見ると、インフレ率は2%台前半まで低下しています。
つまり、
実際のインフレは、市場がヘッドラインだけを見て騒ぐほど悪化していない可能性があるということです。
もちろん、今後エネルギー価格が再び上昇すれば状況は変わるかもしれません。
しかし、現時点では「インフレ再燃」という言葉だけに過剰反応する必要はないでしょう。
それでも下半期はもう一度調整する可能性がある
ここまで見ると、
と、前向きな材料が多いようにも感じられます。
しかし、それでも2026年後半には再び大きな調整が起こる可能性があると考えられます。
その理由の一つが、市場に積み上がった「信用買い」です。
信用買い残高は過去最高を更新
現在、アメリカ市場の信用買い残高は1.4兆ドルまで膨らみ、過去最高水準となっています。
特に直近1年間の増加ペースは非常に急激です。
信用買いとは、証券会社から資金を借りて株式を購入する取引です。
相場が上昇している間は利益を大きく伸ばせますが、一度下落が始まると状況は一変します。
株価が一定以上下落すると、
- 追加保証金(追証)の発生
- 強制ロスカット
- 投げ売り
が相次ぎます。
その結果、
売りが新たな売りを呼ぶ連鎖が起きやすくなります。
これが信用買いの最も大きなリスクです。
現在のように信用買い残高が過去最高まで積み上がっている状況では、ちょっとした悪材料でも下落が加速する可能性があります。
下半期は利益成長が最大のカギ
ここまでの内容を整理すると、2026年後半の米国株市場で最も重要なのは次の2点です。
一つ目は、企業利益(EPS)が市場予想どおり伸び続けるかどうか。
二つ目は、インフレが再加速せず、FRBが追加利上げを最小限に抑えられるかどうかです。
この2つが実現すれば、現在の株価水準は十分に維持できる可能性があります。
一方で、どちらか一方でも市場予想を下回れば、高水準まで積み上がった信用買いが一斉に巻き戻され、株価が大きく下落するリスクも否定できません。
したがって、2026年後半は指数の値動きだけではなく、「企業利益」と「インフレ」の2つを中心に市場を見ていくことが重要になるでしょう。
まとめ|2026年後半は「楽観」と「悲観」のバランスが重要
2026年前半の米国株市場は、イラン情勢やAI関連株の調整、FRBの金融政策、そしてインフレへの警戒感など、多くの材料に翻弄されました。しかし、相場全体を俯瞰すると、単純な強気相場でも弱気相場でもなく、「市場内部で大きな変化が起きている局面」と捉えるのが適切でしょう。
S&P500は高値圏を維持し、NYダウは史上最高値を更新する一方で、NASDAQ100や半導体関連株は調整色を強めています。これまで市場をけん引してきたAI関連銘柄一辺倒の相場から、ヘルスケアや金融、不動産といった他のセクターへ資金が移り始めており、セクターローテーションが鮮明になっています。
また、ゴールドやビットコインといった安全資産・代替資産も軟調な動きが続いており、投資家心理は決して楽観一色ではありません。VIX(恐怖指数)は低下しているものの、他のリスク指標や個人投資家のセンチメントを見ると、市場には依然として慎重な見方が根強く残っています。
今後の株価を左右する最大のポイントは、企業業績が市場の期待どおり成長を続けられるかどうかです。PERは年初より低下したものの、それだけで株価が割安になったとは言えません。企業利益(EPS)が着実に拡大して初めて、現在の株価水準は正当化されます。
さらに、インフレ動向にも引き続き注意が必要です。ヘッドラインだけを見ると物価上昇への警戒感は残っていますが、その内訳を見ると一時的な要因も多く含まれています。今後発表されるPCEやCPIなどの経済指標を確認しながら、本当にインフレが再燃しているのか、それとも落ち着きつつあるのかを見極めることが重要です。
一方で、信用買い残高は過去最高水準まで積み上がっています。市場が順調に推移している間は大きな問題にはなりませんが、予想外の悪材料が出れば、信用取引の巻き戻しによって売りが売りを呼ぶ展開となる可能性があります。現在の相場では、上昇余地だけでなく下落リスクも十分に意識しておく必要があるでしょう。
2026年後半は、企業決算、インフレ指標、FRBの金融政策、長期金利の動向など、一つひとつの材料がこれまで以上に株価へ大きな影響を与える局面となりそうです。
短期的なニュースや相場の値動きに振り回されるのではなく、企業の利益成長や経済全体のファンダメンタルズを冷静に確認しながら投資判断を行うことが、これまで以上に重要になります。
市場環境が不安定だからこそ、長期投資家は感情で売買するのではなく、資産配分を見直しながら着実に資産形成を続けていく姿勢が求められるでしょう。大きなチャンスは、不安定な相場の中から生まれることも少なくありません。今後も冷静な視点を持ち、市場の変化を一つひとつ確認しながら投資に向き合っていきましょう。

