日経平均7万円突破!勢いが止まらない5つの理由を徹底解説
2026年6月18日、日経平均株価は終値ベースで7万円を突破し、その後は7万1,000円台に到達しました。年初来上昇率は約37%。同期間のS&P500が約8%程度であることを考えると、日本株は米国株を大きく上回るパフォーマンスを見せています。
さらに驚くべきなのは、その上昇スピードです。
かつて日経平均が2万円から3万円へ上昇するまでには約6年を要しました。しかし今回、6万円から7万円まではわずか2か月です。数字だけを見ると「さすがにバブルではないか」と感じる投資家も多いでしょう。
確かに短期的な過熱感はあります。しかし、今の日本株を単純にバブルと片付けるのは早計です。
なぜなら現在の日本株には、過去にはなかった「買われる理由」が数多く存在するからです。
本記事では、日経平均7万円時代を支える5つの理由を解説しながら、長期投資家が今後どう向き合うべきかを考えていきます。
なぜここまで日本株は強いのか?5つの買われる理由
まず最初に伝えたいのは、今の日本株は「なんとなく上がっている」のではないということです。
株価は短期的にはニュースや期待感で動きます。しかし長期的に上昇を続けるためには、必ず裏付けとなる理由が必要です。
現在の日本株には、その理由が複数存在しています。
企業業績の拡大、株主還元の強化、自社株買いの増加、個人投資家の参加拡大、そしてAI・半導体関連の成長テーマです。
かつての日本株は「割安だけど買われない市場」でした。
しかし現在は、
という複数の要素が重なっています。
つまり今の日本株は、「安いから買われる市場」ではなく、「変わったから買われる市場」へ進化しているのです。
もちろん日経平均7万円という数字だけを見ると高く感じます。しかし長期投資家が見るべきなのは指数の高さではありません。
企業が稼げているのか。
その利益を株主に還元しているのか。
将来の成長につながる変化が起きているのか。
ここが本質です。
進化① 稼げる企業が増えている
日本株が買われている最大の理由は、企業業績の改善です。
2026年度の会社計画では、約65%の企業が経常利益の増加を見込んでいます。
つまり上場企業の6割以上が今期も利益成長を予想しているということです。
これは非常に重要なポイントです。
もし株価だけが上がっているのであれば、バブルの可能性があります。しかし利益も同時に伸びているのであれば話は変わります。
株価は短期的には様々な要因で変動します。
金利、為替、地政学リスク、海外投資家の売買などによって大きく動くこともあります。
しかし長期的に見れば、株価は企業利益に収れんしていきます。
だからこそ、日経平均が7万円になったことよりも、その裏側で企業がどれだけ稼げるようになっているのかが重要なのです。
進化② 株主還元が大きく変わった
もう一つ見逃せないのが株主還元の変化です。
2026年度は約44%の企業が増配を予定しています。
かつての日本企業は、利益が出ても内部留保として積み上げる傾向がありました。
「現金をため込むだけで株主に還元しない」
そんなイメージを持つ投資家も多かったでしょう。
しかし現在は違います。
利益が増えれば配当を増やし、株主に還元する企業が増えています。
長期投資家にとって、配当は単なる現金収入ではありません。
企業が株主をどれだけ重視しているかを示すメッセージでもあります。
利益が出ても還元しない企業と、利益を増配や自社株買いで還元する企業では、
投資家からの評価は大きく異なります。
AIや半導体といった華やかなテーマが注目される一方で、配当という地味な変化が日本株市場の土台を着実に強くしているのです。
進化③ 自社株買いが過去最高ペース
今回特に注目したいのが自社株買いです。
2025年度の自社株取得設定額は22兆円超という過去最高水準となりました。
しかも2026年もその勢いは続いています。
自社株買いとは、企業が市場から自社株を買い戻すことです。
これによって市場に流通する株数が減ります。
すると何が起きるのでしょうか。
同じ利益でも1株当たり利益(EPS)が上昇しやすくなります。
株価は一般的に、
という考え方で評価されます。
つまり株数が減ればEPSが上昇し、それが株価の押し上げ要因になるのです。
重要なのは、自社株買いが単なる株価対策ではないということです。
日本企業は長年、
という課題を抱えていました。
その余剰資金を株主へ還元する動きが広がっていること自体が、大きな構造変化なのです。
日経平均7万円は結果ですが、自社株買い22兆円は企業の行動です。
長期投資家が重視すべきなのは、結果よりも行動です。
進化④ 株式分割でNISA時代に対応
次に注目したいのが株式分割と投資単位の引き下げです。
一見すると地味な話ですが、長期的には非常に重要です。
東京証券取引所は、個人投資家が投資しやすい環境づくりを進めています。
2026年3月末時点では、約93%の企業が望ましい投資単位である50万円未満を実現しています。
さらに2025年4月から2026年2月末までに266社が株式分割を決議しました。
その約7割は、投資単位を10万円程度まで引き下げることを目的としています。
株式分割をしても企業価値そのものは変わりません。
しかし投資家にとっては大きな違いがあります。
例えば100万円必要な銘柄と10万円で買える銘柄では、参加しやすさがまったく異なります。
特に新NISA時代では、この違いが非常に大きくなります。
投資単位が下がれば、
こうした好循環が生まれます。
これは短期的な株価材料ではなく、日本株市場の土台そのものを強くする変化なのです。
進化⑤ 海外投資家の爆買いが続いている
現在の日本株を語るうえで欠かせないのが海外投資家です。
2026年年初から5月第3週までの海外投資家による日本株現物買越額は約10.9兆円に達しています。
これは2025年通年の約5.4兆円を、わずか5か月で大幅に上回る規模です。
なぜ海外投資家はここまで日本株を買っているのでしょうか。
理由はこれまで見てきた内容そのものです。
企業業績が強い。
株主還元が増えている。
自社株買いが活発。
AI・半導体関連の恩恵を受けている。
そしてエネルギー価格の安定も日本にとって追い風になっています。
特に近年はAIブームによって、日本企業の存在感が高まっています。
日本には米国のような巨大AI企業はありません。
しかしAIを支えるためには、
が必要です。
そしてこれらの分野で世界トップクラスの競争力を持つ企業が日本には数多く存在します。
日本企業はAIの主役ではなく、AIを支えるインフラ企業として評価され始めているのです。
まとめ|長期投資家はどう向き合うべきか
では、長期投資家は今の日本株とどう向き合うべきでしょうか。
結論はシンプルです。
「浮かれすぎない。でも昔のイメージだけで否定しない。」
これに尽きます。
確かに日経平均7万円台は短期的には過熱感があります。
AI・半導体関連への資金集中も見られます。
こうした局面では、
というFOMO(取り残される恐怖)が生まれます。
しかし焦って飛びつくのは危険です。
一方で、「日経平均7万円だから全部バブル」
と決めつけるのも適切ではありません。
日本企業は確実に変わっています。
利益を稼ぎ、株主還元を強化し、資本効率を改善し、個人投資家を呼び込もうとしているからです。
長期投資家は、日本株を買うか買わないかの二択で考える必要はありません。
オルカンの一部として保有する。S&P500に日本株を追加する。TOPIXで広く分散する。高配当株で配当収入を狙う。AI・半導体関連をサテライトとして持つ。
様々な選択肢があります。
大切なのは、
を事前に決めておくことです。
私は日本株の未来に対して前向きです。しかし前向きだからこそ、上昇相場に焦って飛びつくのではなく、自分のルールに従って淡々と向き合うことが重要だと思います。
日経平均7万円という歴史的な節目を迎えた今こそ、短期の値動きではなく、日本企業の変化そのものに目を向けるべきなのではないでしょうか。

